昨年の夏の猛暑。そして節電。
そこで思い出したのが、15年以上前にデパートの物産店で買ったもんぺパンツのことでした。
おぼろげながら四国高知の物産展だったことを思い出し、ネットで検索すると「やまももの工房」というHPにまさに探していたパンツがありました。
当時はスパッツとかステテコパンツなど無い時代でしたから、普通のTシャツと組み合わせて着ていましたが、これを今風に着たら、涼しくておしゃれだろうなと思いました。
買った当時、私はそれが土佐紬というものだと分っていませんでした。
そして残念なことにこの土佐紬はもう生産されていなかったのです。
やまもも工房でも既に商品は販売していませんでした。
土佐紬とは、数種類の染料で染めた木綿糸を織った土佐の工芸品です。
戦後間もない頃には高知県内にも多数の織物工場があり、庶民の衣類として着物やモンペを生産していました。
しかしついに数年前に最後の1件の織物工場が無くなってしまったそうです。
後継者が無いということもありますが、工房の方から「衣類の量販店の進出も原因」と伺いました。
色合いが絶妙で、木綿の肌さわりが心地良く、本当に素晴らしいものであっただけに残念です。
またいつかどこかで土佐紬に出会える日を待ち望んでいます。