年末に「五嶋みどりがバッハを弾いた夏」というを番組を観ました。
デビュー30周年を迎えた五嶋みどりさんが、日本国内の教会、寺院、神社という「祈りの場」で、バッハ作曲『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』を演奏するというツアーに、密着したドキュメンタリーです。
世界的な音楽家に対するイメージや要求を否定して、ひとりヴァイオリンを背負い、電車、バスを乗り継ぎ、ビジネスホテルに泊まり、ステージ衣装は1着。
全ての演奏がこのような状況で出来るとは思いませんが、みどりさんが本当に望んだ演奏は、これだったのだなぁと胸が熱くなりました。
清貧。自分の道を行く。そのための責任は自分が負う。という生き方。
この方は誰かに似ていると思いましたら、「マザーテレサ」でした。
人はいつ成長するのか、どうしたら人としての品格を持つことが出来るのか?
いつも疑問に思っていることです。
はるかに年下のみどりさん。
与えられた才能におぼれることなく、たくさんの経験を経て感性を磨き上げ、音楽家として人間として、心から尊敬できる人です。