1.17とペーパードームの教会

takatori

阪神大震災から20年。
大した被害も受けなかった私ですが、続く余震、絶え間なく聞こえるサイレン、西の方角にいつまでも上がり続ける煙を思い出し、苦しい気持ちになります。
被害が甚大であった神戸市長田区のカトリックたかとり教会は、聖堂が全焼してしまいましたが、、救済基地としてボランテイアの拠点となりました。
その年の9月、教会兼集会所としてペーパードームが、1000万円をもとでにボランテイアの手によって造られました。
紙管を楕円丈に配置し、屋根にテントを張った「紙の教会」を初めて訪れた時、その奇抜な発想と見事な手作業と共に、明るく清潔な聖堂に感動しました。
そして20日付けの読売新聞で、これを手掛けた建築家 板 茂さんのお顔を拝見して「あぁ、この方が」と感慨を新たにしました。
当時、坂さんは37歳。主任の神田裕神父の談話には、「何度断られても提案してきた。被災地ボランティアとドーム建設のボランティアの間に確執のある時期もあった」とあります。
坂さんの被災地の為に何かをしたいという熱意の結果が、その後10年間たかとり教会で生き続け、そして現在も日本、世界の被災地へと繋がっています。
坂さんは2014年には建築分野の国際的な賞であるプリツカー賞を受賞しています。