多分50年以上前から、もしかしたらそれ以上前から、母が使っていたお針箱です。
箱の上の部分には開閉する蓋が付いていました。
私が小学校の低学年の時に、何かの授業で細い木の板が必要で、それも当日の朝になって言ったので、母はこの裁縫箱の蓋を取って私の持たせたのです。
記憶では、板の両端に釘を打って、ゴムか糸を渡して、音を出す実験に使った覚えがあります。
その後、この針箱を見る度に、「朝になって言うもんだから、仕方なく慌てて取った」と母に言い続けられました。
板は持って帰ったはずなのですが、蝶番ではめ直す暇も無かったのでしょう。
あまりにレトロな針箱を見て、母の友人が新しい物をプレゼントして以来、使われなくなっていましたが、実家に行った際に懐かしく、持って来ました。
今はほろ苦い思い出と共に私が使っています。