届かなかった手紙

letter

12年前、私達夫婦の共通の知人が急死しました。
5月の連休明け7日のことでした。
いつもおかしな事を言って人を笑わせるムードメーカーでした。
長い間会うこともありませんでしたが、喪中はがきで知り、慌てて奥様にお手紙を出しましたところ、4月に新しい職場の責任者となり張り切っておられ、7日の朝、出勤後に会社で倒れそのままということでした。
奥様の悲しみが伝わる文面でした。
それからは5月の連休の度に旅立った友人の事を思い出します。
7回忌に思い切って手紙を出しましたが、手紙は届きませんでした。
6年間の間、どのように過ごされたのか、悲しみは癒えたであろうか思いはつのります。
3回忌にお手紙を出していたらと悔やまれます。
時に思いだけでは伝わらないこともあります。
ご遺族にとって「いつまでも忘れません」という言葉は少しは慰めになったのではと…。

折しも今日は朝日新聞阪神支局襲撃から31年目。
小尻記者と同じ歳の私。
あの年、私は結婚して初めてのゴールデンウィークでした。
ご遺族のために祈ります。