74年前、8月6日に広島、9日に長崎に原爆が落とされ15日に日本は終戦をむかえました。
母は原爆を体験したことはないのに、よく原爆の話をしました。
話の最後に歌う原爆の歌。
「原爆許すまじ」作詞:浅田石二、作曲:木下航二
それは幼かった私の心に深く根付きました。
今年の4月。母の三回忌で故郷に帰った時のことです。
法要の日の朝、ホテルの近くの公園に散歩に行きました。
大きな沼のある公園はランニングや散歩の人々がたくさんおられました。
公園の中に原爆の碑がありました。それは広島、長崎で被爆した県民の慰霊のために被爆40周年を祈念して昭和61年に建てられたものでした。
少し離れたベンチで休んで居た時、あの原爆の歌が聞こえてきました。
ご婦人が碑の前で歌っているようでした。
姿を探せど、歩き去る後ろ姿のみ。
毎朝の散歩の折に遠く離れたこの地に原爆を受けたどり着いた方々に思いをはせ、祈り歌っているのでしょう。
母と同じ歳のころのご婦人。折しも三回忌に母から送られたメッセージのようでした。
戦争の体験者も記憶も少しずつ薄れて来ています。
でも「戦争を忘れないで、二度と繰り返さないで」と切に願います。