「大いなる沈黙へ」

gran

「観たい観たい」と願っていた映画にやっと行ってきました。
フランスアルプス山脈のグランド・シャルトルーズ修道会は、厳しい戒律で知られるカルトジオ会の男子修道会です。
この修道士の生活を映したドキュメンタリーは、音楽、ナレーション、照明なしの2時間49分。
寝てしまうかもと心配もよそに、終始魅了されたのでした。

「一切を退け、私に従わぬ者は弟子にはなれぬ」
それは世俗から断絶され、祈り、沈黙、孤独、清貧の世界に生きるという事を超えて、「神の声を聞きたい」という願いさえも捨てよということなのかも知れないと思いました。

途中で何度も出て来る「主よあなたは私を誘惑し、私は身を委ねました」(エレミア20-7)という言葉。
神に選ばれ、神との対話だけに生きている修道士の姿は、私には穏やかで幸福に見えました。