橋本真之先生

学生時代、短い間でしたが美術を教えて頂いた橋本先生。
若く、長身で、髪がもしゃもしゃとして、見るからに芸術家という感じで、それだけで注目の的でした。
教える、指導するというよりは、自由に描かせて、感想を書いて下さる。
そして自分の美術に対する気持ちをぼつぽつと話して下さる、そんな授業だったような気がします。
「秋になると秋の匂いがするんだよな」とつぶやくようにしみじみ話されたその言葉が今でも心に残っています。
あの頃の先生は、林檎を腐るまで見続けて、鍛金で林檎を作っていらっしゃいました。
今では著名な鍛金造形作家として活躍されています。
箸が転んでもおかしい年頃の生徒には、先生の感性と情熱は、理解しきれなかったかも知れません
それでも確かに何かは感じ取ることが出来ました。
あの多感な時期に素晴らしい先生に出会えたこと。感謝しています。