どうしても観たくて一人で観てきました。
観客のほとんどが中高年の女性。
結婚45周年の祝いのパーティの1週間前、結婚前に雪山で遭難した夫の恋人の遺体が発見され、夫婦の間にさざ波が起こります。
亡くなった女性に嫉妬?それも45年も連れ添った夫婦の間に起こる?
それほどまでに夫を愛する事が出来るのは幸せだという、少し冷めた気持ちで帰途に着きました。
しかし何か心につかえるものが…、子供の存在です。
この夫婦には子どもが無く、恋人のおなかには子どもがいたのではないかという思いです。
伏線は最初からありました。教え子の子どもの話し、友人の子どもや孫の話し、見せられる写真、夫の、OB会で息子の自慢をする友人への嫌悪感など。
夫の恋人への執着は、そのまま家族を持つことへの憧憬。それが妻は許せなかったのではないでしょうか?
一緒に乗り越え、違う形で築いてきたつもりの45年が崩れるような。
「男性は過去の恋愛が忘れられない」とか、「結婚に幻想を抱いている若い監督の作品だ」というレビューもありましたが、子を持たない私はそんな風に思いました。、