6日の広島原爆の日、9日の長崎原爆の日、そして15日の終戦記念日と、8月は迎えることが辛い人もいる月です。
誰にも心の中に、開けたくない箱が存在するのでないでしょうか。
それは「喪失」の悲しみがしまわれた箱です。
そこには二度と戻らないもの、現世では取り戻せないものが、思い出と共に眠っています。
普段は鍵をかけて、気が付かないふりをします。、
時々ふとした偶然で蓋が少し開いてしまうことがあり、中のものが熟成されていないと、悲しみの嵐に襲われてしまいます。
箱を作らない人、または箱に入れるものもない人も居るかも知れません。
箱があること、そこに入れるものが多いことは辛いですが、その分、人のそれも想像する優しさを持つことが出来るのではと思います。
悲しみが癒される過程は人それぞれ違います。
何年経ったからとか、節目とか関係ないのです。
来週はお盆。
祖母が生きていた頃には、迎え火をしてお迎えし、送り火をして送りだしたものです。
これもまた悲しみを熟成させ昇華させる為の、やさしい儀式なのだと思います。